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オーケストラこぼれ話

Episode 7

世界的に有名なテノール歌手のドミンゴ氏はパバッロッティ、ホセカレーラスとともに3大テノール歌手と言われていました。3年前にお亡くなりになったソプラノ歌手のミレッラ・フレー二さんとドミンゴ氏が来日し、NHKホールで東フィルの伴奏でリサイタルコンサートがありました。そのコンサートはコンサート終了後ソリストのお二人とのパーティーがセットになっている夢のような企画でした。前日のオーケストラの練習にはソリストはいらっしゃらなくて、コンサート当日(夕方)のGP(ゲネプロ)の2時間半、オーケストラとの合わせをして本番というタイトスケジュールです。私たち楽員もオペラ界のスターに会える!とワクワクしながら楽器を持ってスタンバイしていました。ところが、GPの時間になっても、1時間過ぎても2時間過ぎてもお二人は舞台上に現れません。待ちぼうけの私たちは、これはもしかしてリハーサル無しでぶっつけ本番のおつもりかな?とあきらめかけたその時、二人そろって笑顔で登場です!やっとオケ合わせが始まったのはいいのですが、今度は開演時間が近づいてもGPが終わりません。終演後にはパーティーもあるのに時間押して大丈夫かしら?と思いながらリハーサルが進んでいきます。結局、開演時間を2時間くらい遅らせての開演になりました。(GPと本番の間は通常1時間半あけます)本番は圧巻の歌唱で素晴らしく、特にフレー二さん!ミミが目の前にいるのかと錯覚するかのように、歌劇「ラ・ボエーム」の世界に引きずり込まれ、夢のようなひとときでした。お客さんたちとのパーティーは深夜になったと思いますが...

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