Episode 8
演奏会ではオーケストラは舞台(ステージ)で演奏します。オペラやバレエの公演は、舞台と客席の間にある大きな溝のようなスペースで演奏します。ステージに視線を集中させるためか、演奏中は客席からは見えないようになっています。このスペースは動物園のライオンや象の檻のように柵があり、穴のようになっていることから「オーケストラピット」とよばれています。あるオペラでは演出上ドライアイスを使うことがたまにありました。その日はドライアイスの量がことのほか多かったようです。オペラ歌手がドライアイスの中で歌っていると、舞台上からピットに大量にドライアイスの煙が流れ落ちて、ピットの中が霧のように真っ白になり演奏が困難になるなんてことも!
3年に1度のバレエの祭典「世界バレエフェスティバル」は世界中のバレエ団(パリオペラ座、ロイヤルバレエ、ボリショイバレエ団、ベジャールバレエ,シュトゥットゥガルトバレエ、ハンブルグバレエ他)からトップダンサーが集うとあって、熱狂的なファンが見に来ていました。カーテンコールでバレリーナやダンサーが舞台上に並ぶと、客席からステージに向かって花束が頭上を飛んでいきます。楽員たちは楽器をかばって上手によけます。まれに、ピットに落ちて楽器に直撃なんてことも!